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ドラマ「イノセント・デイズ」を観ました。ネタバレ注意

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先日、レンタルで「イノセント・デイズ」というドラマを観ました。
よくレンタルビデオ店に行くんですが、特に観たい物もなく、最初は吉高由里子さんの映画かドラマでも観ようかと探していたんですが、それもなく、、。
で、思い出して、竹内結子さんのドラマをみようと。
ですが、古い作品だったので、置いてませんでした。
そこで見つけたのが、「イノセント・デイズ」というドラマでした。

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よく分かりませんが、地上波でやっているドラマではないんだと思います。
上・中・下巻と3巻で、全6話のドラマです。
私が観たかったのは、「ランチの女王」というドラマで、初めて竹内さんを知ったドラマでした。
綺麗な顔立ちですが、笑顔など可愛らしく、さっぱりとした性格の印象をもち、一目惚れ。母も気に入って観てました。


ランチの女王 DVD-BOX

ですが、その後は作品を観る機会がなく、プライベートの報道等でガッカリし、それから進んで竹内さんの作品を観る事はなくなりました。
その後観たのは、妻が借りてきた「ストロベリーナイト」シリーズ。
そして「残穢 ざんえ」という映画を観て、再燃焼。
「残穢」の感想の記事も書こうと思っていたんですが、「イノセント・デイズ」を観てしまったので、それは今度で。

「イノセント・デイズ」は全くの無知識。パッケージをちょっと観て、死刑判決の囚人役というのだけ見て、観てみたい!と思ったんですが、上巻が借りられていたので、違うレンタル店に行き、3巻まとめて借りてきました。
「ランチの女王」でも妻夫木さんと共演していたので、そこら辺も気になった部分がありました。

本当は毎日1話づつ観ようと思って借りてきたんですが、冒頭からハマってしまい、結局朝4時まで、全話一気に観てしまいました。

あらすじは、竹内さん演じる田中幸乃が放火殺人で死刑判決を受けます。
その事件を疎遠になっていた幼馴染の妻夫木さん演じる佐々木慎一が知り、慎一は幸乃は犯人ではないと確信し、彼女の無実を晴らそうと奔走する、という内容で、一見シンプルでどこかで観るような内容かとおもっていたのですが、、。
実際観終わって、最後は号泣してしまいました。
内容はかなり重く、コメディ要素はありません。始終、怒りと焦燥感が漂い、後をひく内容になっており、音楽もインストゥルメンタルで、雰囲気にばっちりです。

冒頭は、裁判所から始まり、幸乃の死刑判決が下されます。
幸乃は精気のない無表情で、「生まれてきて申し訳ありませんでした。」と最後に謝ります。そして退場する時、慎一を傍聴席に見つけ、優しい笑顔を見せます。それを芳根京子さん演じる、新米刑務官の佐渡山瞳が見ており、違和感を感じます。

幼少期から現在までの幸乃の足跡を辿って行く展開なので、慎一が調べきれない部分は描かれていません。なので、幸乃の一巻した姿勢に納得がいかない部分もあります。なので、一回目はくいついてみていましたが、二回目に観る時は、中盤を飛ばすかもしれません。
それでも、一回は見ておかないと、幸乃がどういう人物なのか、なぜ死刑囚になったのか、が分からないので、観て置く必要があると思います。

ここからはネタバレが入るので注意してください。

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無表情の幸乃が、慎一に笑顔を見せた事で、不穏な空気が流れます。
慎一が何か鍵を握っていると思われます。
慎一は一巻して幸乃は無実だと主張します。ドラマの中でもその疑問は周囲の人達も持ちます。
幼馴染、というだけでは無理があります。では恋愛感情があったのか、となると、それは分かりません。
私はあったと思いたいです。が、あったとしても、それは慎一の片思いでしょう。
ドラマの中で、幸乃と慎一の恋愛要素は描かれていません。
幸乃が冒頭で見せた笑顔は慎一に向けられたもので、その他の人には見せない笑顔でした。優しくも、深く悲しい笑顔でした。
慎一も恵まれた人生を送ってきたわけではありませんでした。
苦労を重ね、未だコンプレックスと苦労を抱えています。
その点では、幸乃と共感する部分はあるとおもいます。
ですが、幸乃が慎一に笑顔を見せる程の共感を持っている訳はありません。
互いに接点はない時間を過ごし、幸乃は慎一に何があったかを知らないので。

死刑執行というタイムリミットが確定し、慎一がコツコツと真相を探っていくという、この時間にもどかしさと焦りが一気につのり、観ている側をドラマの中に引きずりこみ、疑似体験させるドラマになっています。
このドラマでは、誰しもが少なからず、罪や要因を持っています。
そしてそれを自覚し葛藤し、隠しています。
そして感情移入して初めて、その焦りや怒り、後悔を味わう事になります。

終盤、慎一と幸乃が対面し、そこで初めて、慎一の罪が明かされます。
そして、幸乃の中で慎一が特別な存在だという事が痛い程分かります。
その描写に涙が止まりませんでした。
頼むからやめてくれ、と何度も思いました。
このドラマでは、色々な問題が描かれています。
事件は表面的なもので、冤罪、罪とは、それを通して、それぞれの人物の葛藤と秘密が明かされていきます。
それが明かされる程、「なぜ、」「もし、」と後悔し、怒りと悲しみを痛感させられます。

小説を読んでいないので、小説を読んだ方は見方が違うかもしれません。
私も小説を読みたいと思いますが、今は読みたくありません。
それ程、ドラマに引き込まれ、感情移入してしまいました。
胸の内に巨大な影を無理やり封じ、その一角が溢れた時の竹内結子さんの演技は素晴らしく、幸乃と対峙した時の慎一を演じた妻夫木さんの演技も涙が出ます。

今回は死刑囚、という情報だけで借りてみたドラマでしたが、ドラマ的に良いかどうかは、私には分かりません。突っ込み所もあるのかもしれませんが、それ以上に感情移入させられた良いドラマを観れた事を、嬉しく思っています。


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